教員紹介

教員プロフィール

久保 浩樹(くぼ ひろき)
KUBO Hiroki

助教

Assistant Professor

研究テーマ

比較政治、アメリカ政治、議会・政党・選挙の比較研究

研究紹介とメッセージ

私の研究対象は主として政治学、比較政治学、とくに先進国の議会と選挙の比較分析が研究対象です。現在進めている研究は大きく分けて三つに大別されます。

  第一は、アメリカ政治、とくに現代アメリカの議会政治と州政治を研究しています。日本のアメリカ政治研究の中での外交政策や大統領の役割に対する高い研究関心や蓄積に比べると、内政で大きな役割を果たす議会や州に関する関心や蓄積が薄く、この分野の理解を深めることは 重要であると考えています。より具体的には、近年の日本でも報道されている「アメリカの分極化」と呼ばれる現象が、ワシントンD.C.からの観点だけではなく、議員選挙区や州議会のレベルから見ると何が見えてくるのかを、法案データやイデオロギーデータなどを用いて計量的に明らかにしたいと考えています。アメリカの議会政治と州政治は、アメリカの政治学全体の中でも理論や分析手法のイノベーションの震源地であり続けてきまし、比較政治研究に取っても面白い題材です。アメリカの議会政治研究と州政治研究はアメリカの国内政治そのものを「比較政治」の分析対象としてみなすのが特徴です。つまりアメリカとアメリカ以外の国を比較するという意味での「比較政治」ではなく、アメリカの内部の「州」「選挙区」「議員」「各選挙区の有権者」などを比較政治の分析単位として見なせば、分析手法や方法論的観点からはアメリカの議会政治や州政治と多国間比較の比較政治を区別する理由はありません。アメリカの議会政治研究や州政治研究の中にアメリカ政治そのもの、政治学の今後の方向性、アメリカ以外の多くの国をより深く理解し研究する鍵がたっぷりとつまっている、そこに気がつけば議会研究と州政治研究は面白くてやめられなくなります。

  第二は、日本とヨーロッパ議院内閣制における政党と内閣の役割を研究しています。現代日本政治分析の分野では、選挙制度改革や二院制が議会内政党や議員行動、内閣に与えた影響に関する分厚い蓄積があります。それらを踏まえた上で、私の研究の特徴は、日本の政治を単に欧米の比較政治の理論枠組みの一つの適用例としてみなすのではなく、研究設計や方法論といった実証分析の観点からでもヨーロッパの議院内閣制諸国と比較可能な視点から、選挙制度改革以降の日本政治と議院内閣制の実態を再評価することです。その目的のために迂遠で時間がかかる方法ではあっても、ヨーロッパ諸国やウェストミンスター型諸国の政党や内閣の分析と並行しつつ、それと同時に現代日本政治の政党や内閣の分析を進めています。

  第三は、政治代表の比較分析多国間の有権者サーベイを用いて研究しています。代表民主制の分析は、数理モデル、統計的分析、規範的政治理論、歴史的分析など多くの隣接領域にまたがる広大な問題ですが、ここではとりわけ、有権者と政党のイデオロギー的距離、政策の近接性や一致性を計量的に分析しすることを主たる目的としています。とりわけ、政党間競争や有権者の政治行動の前提をなす「場」である政治空間、すなわち政治の対立軸や政党システムの有権者の認知構造が各国ごとにどのように異なり、それがどのような政治的帰結をもたらしているか を経験的、定量的に明らかかにした上で、政治の対立軸の特徴と、各国の制度的特徴の相互作用が、 どのような有権者と政治エリートの間の政治代表のパターンを創出しているのか、という点を数量的に分析します。長期的には、有権者個人レベルのデータ分析から、各国の政治システムの全体像を概観することをめざすとともに、計量政治学的方法論の観点から政治制度的分析と政治行動的分析の融合し、また先進国と 途上国の比較政治分析の共通の分析枠組みの基盤についても示唆を与える研究を目指しています。

 あれこれ書きましたが、問題意識の核心は「比較政治学」を中心に、私(たち)が生活しているデモクラシーと呼ばれる政治の仕組みを誰にでも理解可能なかたちで示すことにあります。そのために、議論の前提や論証過程の明晰化することは必要不可欠ですし、統計的手法はその中で大きな役割を果たすというのが私の基本的な姿勢ですが、経歴や専門の全く異なる方々にも議論や知見の面白さ共有することも重要だと思っています。より詳しい研究活動などは私のホームページをご覧ください。

久保 浩樹のWebサイト Personal Website

https://hirokikubo.com/

研究業績
Researcher Database

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