教員紹介

教員プロフィール

鄒 燦(すう さん)
ZOU Can

助教

Assistant Professor

研究テーマ

近現代日中関係、日中戦争をめぐる相互認識の比較研究、政治的シンボルと記憶についての研究

研究紹介とメッセージ

  「日本と中国とは一衣帯水の隣邦である」とよく言われますが、近代以降の日中関係は提携と対立が入り交じりながら幾多の紆余曲折を経て今日に至っています。

  東アジアにおいて、日本と中国はともに大きな存在であり、日中関係を避けて東アジアの国際政治は語れません。しかし、冷戦体制崩壊後、特にグローバル化に伴う日中間の連携が深まるなかで、両国に関わる歴史問題はあらたに意識しなおされ顕在化しています。それはまた東アジアの不確定要因となっています。以上のことから、私は日中の間の争点となる歴史問題―日中戦争を取り上げ、両国の戦争認識を研究してきました。
  日中戦争をめぐる認識、いわゆる戦争観は、戦後日本と中国の国民的・国家的記憶であり、だからこそ今日の両国の国民感情に対立を引き起こします。そして、両国の関係にも影響を及ぼします。一体、日本と中国の戦争認識はいつ頃から、どのように形成されてきたのでしょうか。また、戦争認識がどのような言説によって国民や社会に浸透して広がっていったのでしょうか。これらの問題は私個人の問題意識ですが、それを解明することが日中の相互理解に貢献できるならこれ以上の喜びはありません。
  私のもう一つの問題関心は、政治的シンボルと記憶の研究です。近代的な国民国家の形成には記念日などの政治的シンボルが大きな役割を担ってきました。私はこれらの政治的シンボルの分析によって、集合的記憶としてのナショナルメモリーが如何に構築され、維持されてきたのかを考えていきたいのです。この課題は戦争認識の研究に関わるだけではなく、さらなるグローバル化のなかで期待される国境を越えたある種の共同体形成にも有益となるのではないでしょうか。もちろん私は、国民国家の枠組みを否定しません。しかし、国民国家とそれを支える物語にも限界があることは知っておいたほうがいいと思うのです。

  私は、主に歴史的アプローチから研究を行っていますが、問題関心そのものは歴史問題と現在の東アジアの国際関係にあるので、専門が異なる方々との議論を楽しみにしています。

鄒燦のWebサイト Personal Website

研究業績
Researcher Database

zou.jpg

ページの先頭へ